歯が欠けた!原因・応急処置・治療法を完全ガイド|東戸塚エス歯科
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食事中やスポーツ中、あるいは就寝中など、予期せぬ瞬間に歯が欠けてしまい、驚きと不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。
特に前歯であれば見た目が気になりますし、奥歯であれば「痛くないから」と放置して良いものか迷われるかもしれません。
歯が欠ける原因は、虫歯や外傷だけでなく、自分では気づきにくい歯ぎしりや食いしばりなど多岐にわたります。
そして、ほんの少しの欠けであっても、放置することで歯の寿命を縮め、最終的には抜歯に至るケースも少なくありません。
この記事では、歯が欠けてしまった方のために、考えられる原因からご自身でできる応急処置、歯科医院で行う専門的な治療法の種類、そして気になる費用までを網羅的に解説します。
この記事を最後までお読みいただくことで、ご自身の状況を正しく理解し、最適な治療を選択するための知識を得ることができます。
東戸塚エス歯科クリニックでは、精密な診断と治療を通じて、単に欠けた部分を補うだけでなく、その歯が二度とトラブルを起こさないための根本的な解決を目指します。
目次
01.歯が欠ける・折れるとは
02.歯が欠けてしまう主な原因とは
03.危険!歯が欠けた状態を放置するリスク
04.歯が欠けた際の応急処置とやってはいけないこと
05.欠けた歯の治療法|症状の大きさ別の選択肢
06.東戸塚エス歯科クリニックの精密審美修復を選ぶ理由
07.歯の欠けを修復する治療の流れ
08.歯が欠けた場合のよくあるご質問
歯が欠ける・折れるとは
歯が欠ける、あるいは折れる状態は、専門的には「歯冠破折(しかんはせつ)」と呼ばれます。
これは、歯の頭の部分(歯冠)が物理的に損傷し、一部または全部が失われた状態を指します。
歯は人体で最も硬い組織ですが、決して無敵ではありません。
虫歯によって内部が脆くなっていたり、想定外の強い力がかかったりすることで、その構造は破壊されてしまいます。
歯の欠けは、単なる「見た目の問題」や「少し不便なだけ」の状態ではありません。
それは歯の構造的な完全性が失われたことを示す危険信号です。
欠けた部分から細菌が侵入しやすくなったり、噛み合わせのバランスが崩れたりすることで、口腔内全体の健康を損なう引き金となり得る、治療が必要な医学的状態なのです。
歯が欠けてしまう主な原因とは
歯が欠ける原因は一つではありません。
複数の要因が複合的に関わっていることも多く、適切な治療のためには原因を正確に突き止めることが重要です。
虫歯
虫歯は歯が欠ける最も一般的な原因の一つです。
虫歯菌が作り出す酸によって歯の表面からミネラルが溶け出し、徐々に歯が脆くなっていきます。
特に、歯の内部で虫歯が進行すると、外側のエナメル質は残っていても中身はスカスカの状態になります。
この状態で食事などの力が加わることで、健康に見えていた歯が突然大きく欠けてしまうのです。
外傷(強い衝撃)
転倒やスポーツ中の衝突、交通事故など、外部からの強い衝撃によって健康な歯でも欠けたり折れたりすることがあります。
特に前歯は外からの力を受けやすいため、注意が必要です。
歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)
多くの方が自覚していない、歯が欠ける大きな原因が歯ぎしりや食いしばりです。
睡眠中など無意識下でかかる力は、食事の際の何倍にも達することがあります。
この体重を超えるほどの強大な力が日常的に歯にかかり続けることで、歯の表面に微細なひび割れ(マイクロクラック)が蓄積し、ある日突然、硬いものを噛んだわけでもないのに歯が欠けてしまうのです。
噛み合わせの問題
特定の歯だけが強く当たるような悪い噛み合わせ(不正咬合)があると、その歯に力が集中してしまい、欠けやすくなります。
また、過去の不適合な詰め物や被せ物が原因で噛み合わせのバランスが崩れ、周囲の歯にダメージを与えることもあります。
酸蝕症(さんしょくしょう)
酸蝕症とは、飲食物に含まれる酸によって歯のエナメル質が溶かされてしまう状態です。
炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、お酢などを習慣的に摂取することで歯が脆くなり、わずかな力でも欠けやすくなります。
過去の治療による劣化
特に保険適用の銀歯などは、歯と金属の熱膨張率の違いから、長年の使用で歯との間に隙間が生じやすいという欠点があります。
その隙間から細菌が侵入して二次的な虫歯が発生し、詰め物の下で歯が脆くなり、ある日詰め物ごと欠けてしまうというケースが後を絶ちません。
危険!歯が欠けた状態を放置するリスク
「痛くないから」「少し欠けただけだから」と、歯が欠けた状態を放置するのは非常に危険です。
時間とともに、より深刻で複雑な問題へと発展する可能性が極めて高いからです。
虫歯が進行し、神経に達する
欠けた部分は歯の内部(象牙質)が露出し、非常に虫歯になりやすい状態です。
象牙質はエナメル質より柔らかく、虫歯の進行が早いため、放置すれば短期間で神経に達し、激しい痛みを引き起こします。
最終的には神経を抜く大掛かりな治療(根管治療)が必要になります。
歯がさらに大きく割れてしまう
一度欠けた歯は、構造的な強度が著しく低下しています。
そのまま使い続けると、ある時さらに大きく割れてしまうことがあります。
特に歯の根まで割れてしまう「歯根破折」を起こした場合、歯を保存することができなくなり、抜歯以外の選択肢がなくなってしまいます。
口臭の悪化
欠けた部分には食べカスや歯垢が溜まりやすく、細菌が繁殖する温床となります。
これが口臭の直接的な原因になります。
全体の噛み合わせが崩壊する
1本の歯の欠損を放置すると、そのスペースに隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりします。
このドミノ倒しのような現象が、口腔内全体の噛み合わせのバランスを崩し、顎関節症や頭痛、肩こりなど全身の不調につながることもあります。
歯が欠けた際の応急処置とやってはいけないこと
万が一歯が欠けてしまった場合、歯科医院を受診するまでにご自身でできる応急処置と、絶対に避けるべき行動があります。
ご自身でできる応急処置
1.口の中を清潔に保つ
欠けた部分から細菌が侵入するのを防ぐため、ぬるま湯で優しくうがいをして、口の中を清潔に保ちましょう。
2.欠けた歯の破片を保管する
もし歯の破片が見つかった場合は、捨てずに保管してください。
破片は決してティッシュなどで包まず、乾燥させないように牛乳か、薬局で販売されている歯の保存液に入れるのが理想です。
牛乳が手に入らない場合は、お口の粘膜と歯の間に入れておく方法もあります。
3.痛みがある場合は鎮痛剤を服用
痛みが強い場合は、我慢せずに市販の鎮痛剤(用法・用量を守って)を服用してください。
4.速やかに歯科医院に連絡・受診する
これらの処置はあくまで一時的なものです。
痛みの有無にかかわらず、できるだけ早く歯科医院を受診することが最も重要です。
やってはいけないNG行動
欠けた部分を舌や指で触る
気になると思いますが、細菌感染のリスクを高めたり、鋭利な部分で舌や指を傷つけたりする可能性があるため、絶対に触らないでください。
欠けた歯を自分で元に戻そうとする
瞬間接着剤などで自分でつけようとする行為は、歯や歯茎に深刻なダメージを与え、その後の治療を困難にするため絶対におやめください。
硬いものや刺激の強いものを食べる
欠けた歯にさらに負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
治療が終わるまでは、その歯で硬いものや極端に熱い・冷たいものを噛むのは避けましょう。
痛くないからと放置する
痛みがないことは、問題がないことの証明にはなりません。
神経が死んでいる場合や、内部で静かに虫歯が進行している可能性があります。
放置は最大のリスクです。
欠けた歯の治療法|症状の大きさ別の選択肢
歯科医院では、歯が欠けた大きさや部位、神経への影響などを総合的に診断し、最適な治療法を選択します。
ごくわずかに欠けた場合
コンポジットレジン修復
メリット
1回の通院で治療が完了します。
歯を削る量を最小限に抑えられます。
保険適用であれば費用を抑えられます。
デメリット
プラスチック素材のため、経年的に変色・着色します。
セラミックに比べて強度が低く、特に力の加わる部分ではすり減ったり欠けたりする可能性があります。
中程度に欠けた場合
インレー(詰め物)
欠損がある程度の大きさになった場合、型取りをして精密な詰め物(インレー)を作製し、装着します。
保険(銀歯)
安価ですが、見た目が悪く、金属アレルギーや二次虫歯のリスクが高いです。
自費(セラミック)
天然歯のような見た目を再現でき、汚れもつきにくいため二次虫歯のリスクが低いです。
耐久性も高いです。
ラミネートベニア(前歯・自費)
前歯の表面が少し欠けた場合に適応される治療法です。
メリット
歯を削る量を最小限に抑えつつ、歯の色や形を劇的に改善できます。
デメリット
適応できる症例が限られます。
強い歯ぎしりなどがある場合は割れるリスクがあります。
大きく欠けた・神経に達した場合
クラウン(被せ物)
歯の欠損が大きい場合や、神経の治療が必要になった場合は、歯全体を覆う被せ物(クラウン)で修復します。
保険(銀歯・CAD/CAM冠)
安価ですが、銀歯は審美性に劣り、CAD/CAM冠はプラスチックベースのため耐久性や色調の再現性に限界があります。
また、CAD/CAM冠の適用には細かいルールがあります。
自費(セラミック・ジルコニア)
審美性、耐久性、生体親和性のすべてにおいて最も優れています。
天然歯と見分けがつかないほどの仕上がりと、長期的な安定性が期待できます。
根管治療とコア(土台)
欠損が歯の神経(歯髄)まで達している場合は、まず感染した神経を取り除く「根管治療」が必要です。
神経を失った歯は脆くなるため、歯を補強するための土台(コア)を立ててからクラウンを被せます。
東戸塚エス歯科クリニックの精密審美修復を選ぶ理由
歯が欠けた際の治療は、どの歯科医院でも同じではありません。
当院では、単に失われた部分を補うだけでなく、「なぜ歯が欠けてしまったのか」という根本原因にまでアプローチし、その歯が長期的に健康で美しく機能するための「最後の治療」となることを目指しています。
1.マイクロスコープによる精密治療で「再発リスク」を最小化
当院では、治療の精度を飛躍的に向上させる「歯科用マイクロスコープ」を導入しています。
肉眼の最大20倍まで視野を拡大することで、虫歯に侵された部分だけをミリ単位で正確に除去し、健康な歯質を削る量を最小限に抑える「MI(ミニマルインターベンション)治療」を実践します。
これにより、歯の寿命を最大限に延ばすとともに、修復物との間に隙間を作らないことで、細菌の侵入路を断ち、治療した歯が再び虫歯になる「二次カリエス」のリスクを劇的に低減させます。
2.多彩なセラミック材料とトップクラスの歯科技工士との連携
一口にセラミックと言っても、その種類は様々です。
当院では、審美性に優れた「e-max」から、ダイヤモンドに匹敵する強度を持つ「ジルコニア」まで、患者様の歯の状態、噛み合わせの力、ご予算、そして審美的なご希望に応じて最適な材料をご提案します。
さらに、最終的な修復物の品質を左右するのは、それを作製する歯科技工士の技術力です。
当院は、豊富な経験と卓越した技術を持つ歯科技工所と緊密に連携し、見た目の美しさはもちろん、機能性にも一切妥協しない、オーダーメイドの精密な修復物をご提供します。
3.歯科用CTによる正確な診断と根本原因へのアプローチ
適切な治療は、正確な診断から始まります。
当院では、従来のレントゲンでは見えない歯の内部の亀裂や神経の状態、顎の骨の構造まで三次元で詳細に把握できる「歯科用CT」を完備しています。
CTによる精密なデータと、丁寧なカウンセリングを通じて、なぜその歯が欠けてしまったのかという根本原因(噛み合わせ、歯ぎしりなど)を徹底的に分析します。
そして、その場しのぎの修復ではなく、口腔内全体のバランスを考慮した、再発を防ぐための包括的な治療計画をご提案いたします。
歯の欠けを修復する治療の流れ
当院では、患者様にご安心いただき、納得のいく治療を受けていただくために、以下の流れで治療を進めます。
STEP1:カウンセリング・精密検査
まず、患者様のお悩みやご希望を詳しくお伺いします。
その後、口腔内写真の撮影や、必要に応じて歯科用CTによる精密検査を行い、歯が欠けた原因や現在の状態を正確に把握します。
STEP2:治療計画のご提案
検査結果に基づき、考えられる治療法の選択肢、それぞれのメリット・デメリット、費用、期間などを分かりやすくご説明します。
患者様にご納得いただけるまで、決して治療を開始することはありません。
STEP3:虫歯除去・歯の形成
治療計画にご同意いただけましたら、治療を開始します。
マイクロスコープを使用し、感染した部分だけを最小限に除去し、修復物がぴったりと収まるように歯の形を精密に整えます。
STEP4:修復物の製作・装着
取得したデータを基に、提携する歯科技工所でオーダーメイドの修復物を製作します。
完成した修復物を患者様のお口の中に装着し、色や形、噛み合わせなどを精密に調整して完全に接着します。
STEP5:メンテナンス
治療後は、その歯を長持ちさせるためのメンテナンス期間に入ります。
適切なセルフケアの方法を指導させていただくとともに、定期的なプロフェッショナルケアで、お口全体の健康をサポートします。
歯が欠けた場合のよくあるご質問
Q1. 歯が欠けたけど、痛くありません。放置しても大丈夫ですか?
A1. 痛みがなくても、絶対に放置しないでください。
虫歯が神経まで達して神経が死んでしまい、痛みを感じなくなっている可能性があります。
また、欠けた部分から細菌が侵入し、気づかないうちに内部で虫歯が進行したり、歯の根の先に膿が溜まったりすることがあります。
早期に治療すれば簡単な処置で済んだものが、放置した結果、抜歯になってしまうケースも少なくありません。
Q2. 欠けた歯の破片は元に戻せますか?
A2. 条件が非常に良ければ接着できる可能性もゼロではありませんが、多くの場合は困難です。
破片が小さすぎる、唾液で汚染されている、乾燥してしまったなどの理由で、接着しても十分な強度が得られず、再治療が必要になることがほとんどです。
しかし、診断の助けになることもあるため、破片があれば乾燥させずにご持参ください。
Q3. 治療には何回くらい通う必要がありますか?
A3. 欠けた範囲や治療法によって異なります。
小さな欠けをコンポジットレジンで修復する場合は1日で完了します。
セラミックのインレーやクラウンを作製する場合は、型取りから装着まで最低でも2回の通院が必要です。
神経の治療(根管治療)が必要になると、さらに数回の通院が必要になる場合があります。
Q4. 治療中の痛みはありますか?
A4. 当院では、患者様が痛みを感じることなく治療を受けられるよう、様々な「無痛治療」への取り組みを行っています。
麻酔注射の前に表面麻酔を塗布することで、麻酔時の痛みも最小限に抑えます。
治療中に痛みを感じることはほとんどありませんので、ご安心ください。
Q5. セラミック治療の費用はどのくらいですか?
A5. セラミック治療は自費診療となり、使用する材料や治療する歯の部位によって費用が異なります。
詳細な料金については、ウェブサイトの料金表をご確認いただくか、カウンセリング時に遠慮なくお尋ねください。
Q6. セラミックの歯はどのくらい持ちますか?
A6. セラミックは非常に耐久性の高い材料で、適切なケアを行えば10年以上、場合によってはそれ以上長持ちすることが期待できます。
ただし、寿命は歯ぎしりの有無や噛み合わせの力、そして何よりも日々のセルフケアと定期的なプロフェッショナルメンテナンスの状況に大きく左右されます。
Q7. 歯ぎしりが原因で歯が欠けました。どうすればいいですか?
A7. まずは欠けた歯の治療が最優先です。
その上で、歯ぎしりの根本原因から歯を守るために、就寝時に装着する「ナイトガード(マウスピース)」の作製を推奨します。
ナイトガードが身代わりになってすり減ることで、ご自身の歯や高価なセラミックの修復物がダメージを受けるのを防ぎます。
Q8. 欠けた歯の治療も医療費控除の対象になりますか?
A8. はい、対象になる可能性が高いです。
審美目的だけでなく、噛み合わせの回復など機能的な改善を目的としたセラミック治療やインプラント治療は、医療費控除の対象となります。
年間10万円以上の医療費をお支払いの場合、確定申告をすることで税金の一部が還付されます。
Q9. 他の歯医者で抜くしかないと言われた歯でも相談できますか?
A9. はい、ぜひご相談ください。
当院は「抜かない・削らない」治療を理念としており、他院で抜歯と診断された難症例にも対応しています。
マイクロスコープを用いた精密根管治療など、先進技術を駆使して歯を残せる可能性を追求します。
セカンドオピニオンも歓迎しております。
Q10. 歯が欠ける前兆のようなものはありますか?
A10. 明確な前兆はありませんが、「冷たいものがしみる」「噛むと特定の歯が痛む」「歯にうっすら線が見える」といった症状は、歯が脆くなっているサインかもしれません。
これらは微細なひび割れや、詰め物の下で虫歯が進行している可能性があります。定期検診でチェックすることが重要です。
Q11. 治療後、食事で気をつけることはありますか?
A11. セラミックなどの修復物を接着した当日は、接着剤が完全に硬化するまで、硬いものや粘着性の高い食べ物(キャラメルなど)は避けていただくのが賢明です。
長期的には、極端に硬いもの(氷やせんべいなど)を噛むことは、天然の歯と同様に修復物の破損リスクを高めるため、注意が必要です。
