Contents目次
Introduction放置せず早めのご相談を
歯ぎしりや食いしばりは、歯に大きな力がかかる行為です。
虫歯や歯周病と違い、疾患と呼ばれるものではないため、中には問題ないと考える患者様もいらっしゃるかもしれません。
しかし、歯ぎしりや食いしばりは放置するべきではありません。
歯が割れるリスクが高まるだけでなく、顎関節や筋肉にも負担がかかります。
早期治療を行うことで、歯の健康を維持し、将来的な問題を防ぐことができます。
このページでは、当院の特徴や、歯ぎしり、食いしばりの問題点や原因、セルフケアの方法についても詳しく紹介しています。
お早めにご相談いただくことで、歯や顎への負担を大きく減らすことができます。
Explanation歯ぎしり・食いしばりについて
歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎の大きな負担になる行為で、いくつかの特徴があります。
おもに夜間に起こる行為
歯ぎしりや食いしばりは、主に夜間に無意識のうちに行われることが多いです。
睡眠時は覚醒時と違い、力のコントロールができないため、歯には覚醒時の30倍もの力がかかることがあります。
しかし、自覚症状はないことが多く、朝起きたときに顎や歯に違和感や痛みを覚えることで気づきます。
長期間放置すると、歯に亀裂が入ったり、エナメル質がすり減ったりしてダメージが蓄積し、大きな問題を引き起こす可能性があります。
歯ぎしりと食いしばりの違いは?
歯ぎしりとは、上下の歯を強くこすり合わせる行為を指します。
これは、歯に強い摩擦を生じさせ、エナメル質をすり減らすことが多いです。
その結果、知覚過敏になったり、亀裂が入ったりすることがあります。
一方、食いしばりは、上下の歯を強くかみ合う行為です。
これにより、歯根や歯周組織に強い負担がかかり、歯の揺れや痛みを引き起こすことがあります。
Cause歯ぎしり・食いしばりの原因
歯ぎしり・食いしばりにはさまざまな原因があります。
ストレスと不安
ストレスや不安は、歯ぎしりの主な原因の1つです。
日常生活の中での精神的な緊張やプレッシャーが、無意識のうちに歯を強くかみしめたり、すり合わせたりする行為を引き起こします。
特に夜間、眠っている間にストレスを解放しようと歯ぎしりが発生することが多いです。
不正咬合
上下の歯が正しくかみ合わない場合、自然に歯を擦り合わせることでかみ合わせを調整しようとすることがあります。
また、かみ合わせが悪いことでストレスを感じ、歯ぎしりが起こることがあります。
生活習慣
カフェインやアルコールの摂取、喫煙などの生活習慣も歯ぎしりを引き起こす要因となります。
これらの刺激物は、神経系を興奮させる作用があり、睡眠中の歯ぎしりを誘発することがあります。
また、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用など、顎に負担をかける姿勢も影響することがあります。
鼻疾患
鼻詰まりがあり眠りが浅くなると、歯ぎしりが起こるケースもあります。
遺伝的要因
家族に歯ぎしりをする人がいる場合、遺伝的にその傾向を受け継ぐことがあります。
遺伝的な顎の形状や筋肉の働きが影響し、歯ぎしりが発生することがあります。
Kinds歯ぎしり・食いしばりの種類
歯ぎしりや食いしばりには、いくつかの異なるタイプが存在し、それぞれに異なる症状や影響があります。
グラインディング
横にスライドするようにしてこすり合わせる歯ぎしりです。
おもに睡眠中に無意識に行われることが多く、強い摩擦によって歯のエナメル質がすり減り、歯が短くなることがあります。
また、歯周組織にも大きな負担がかかります。
このタイプの歯ぎしりは、大きな音がするため、家族やパートナーに指摘されて気づくという方も多いです。
タッピングタイプ
上下の歯を断続的にカチカチと軽く打ち合わせる歯ぎしりです。
歯を激しく叩きつけるわけではありませんが、持続的なタッピング動作により、歯や顎に微小なストレスがかかり続けます。
このタイプは他の歯ぎしりタイプほど広くは見られませんが、歯の微細な損傷や顎関節への影響を引き起こすことがあります。
クレンチングタイプ
上下の歯を強く押し付け合うかみしめ型です。
日中や夜間を問わず発生することがあります。
また、昼間にスポーツや肉体労働をしている方が無意識のうちに歯をかみしめ、それが夜間無意識下で起こることもあります。
このタイプは歯や歯周組織に強い負担をかけ、歯根の損傷や歯肉の退縮を引き起こすことがあります。
また、顎関節や周囲の筋肉にも負担がかかり、顎関節症の原因となることもありますが、ダメージが大きいにも関わらず、グラインディングよりも気づかれにくいという特徴があります。
ナッシングタイプ
一定の位置の歯を軽く擦り合わせる行為で、一部の歯に摩耗を引き起こすことがあります。
このタイプは他のタイプほど強い歯ぎしりではありませんが、一部の歯の動揺などが起こることがあります。
Risk歯ぎしり・食いしばりによるリスク
歯の破折
歯ぎしりや食いしばりによる強い力が歯にかかることで、歯が割れたり、ひびが入ったりすることがあります。
特に、長期間にわたって歯ぎしり、食いしばりが続くと、歯のエナメル質や象牙質に細かいヒビが入り、軽い衝撃でも破折するリスクが高まります。
歯周病の悪化
歯ぎしりや食いしばりは、歯周組織にも大きな影響を与えます。
強い力が歯肉や歯根膜にかかることで、元々歯周病があった部位は更に歯周ポケットが深くなり、歯周病が進行するリスクが高まります。
詰め物、被せ物の脱離
歯ぎしりや食いしばりの強い力は、詰め物や被せ物にもダメージを与えます。
これらの修復物、補綴物は、歯にしっかりと接着されていますが、持続的な圧力により徐々に隙間があき、脱離することがあります。
Treatment歯ぎしり・食いしばりの治療
マウスピース(ナイトガード)
ナイトガードによる治療は、それぞれの患者様の口腔内に合わせて作製されたマウスピース型の装置を装着する治療です。
基本的には上の歯のみ、夜間に装着します。
ハードタイプとソフトタイプがあり、ハードの方が強い力に耐え、破損も少ないですが、入れた時の違和感が大きくなることがあります。
ソフトタイプは歯ぎしりの力で比較的切れやすいですが、違和感が少なく、眠りの邪魔をしにくいというメリットがあります。
ナイトガードの効果は多岐にわたります。
まず、歯の破折や摩耗を防ぐことができ、歯の寿命が伸びる可能性があります。
顎関節や筋肉への負担も軽減され、顎関節症の予防や改善も期待できます。
さらに、マウスピースの使用により、夜間の歯ぎしりや食いしばりの回数や強度が減少し、朝起きたときの顎の疲れや痛みが軽減されることもあります。
矯正やかみ合わせの治療など
歯ぎしりや食いしばりの原因の1つに、不正咬合やかみ合わせの問題があります。
これを改善することで、症状を根本的に治療することが可能です。
矯正治療やかみ合わせの治療では、歯の位置や不正咬合を正しく整えることで、歯ぎしりや食いしばりの原因を取り除きます。
矯正治療は、歯に適切な力をかけてゆっくりと正しい位置に動かし、理想的な歯並びやかみ合わせを作り出します。
比較的長い期間のかかる治療法ですが、歯並びが悪く歯ぎしりを行っているケースでは根本的な解決方法です。
一方、かみ合わせの治療では、かみ合わせが高い歯を削ったり、低い歯にクラウンを被せたりすることで、全体の咬合を均等にします。
理想的な歯並びやかみ合わせが得られることで、歯にかかる不均一な力が減少し、歯ぎしりや食いしばりが軽減される可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりが減ると、歯の破損や摩耗が減り、顎関節への負担も軽減されます。
ボツリヌス注射
Prevention歯ぎしり・食いしばりの対処法
歯ぎしりや食いしばり、またはそれらが起こすリスクは、セルフケアやちょっとした日常の注意で軽減することがあります。
ストレスを減らす
歯ぎしりや食いしばりの主な原因の1つはストレスです。
日常生活でのストレスを減らすことが、歯ぎしり・食いしばりを軽減することがあります。
リラックスする時間を持つこと、趣味や運動を取り入れること、十分な睡眠を確保することなど、生活習慣の中で気をつけてみましょう。
また、カフェインやアルコールの摂取を控えることも、神経を落ち着かせるために役立ちます。
マッサージ
顎や顔の筋肉をほぐすマッサージも、歯ぎしりや食いしばりの症状を和らげるのに役立ちます。
顎周りやこめかみ、首筋の筋肉を軽くマッサージすることで、筋肉の緊張を緩和し、歯ぎしりの頻度を減らすことが期待できます。
また、温湿布を使用して顎周りを温めることも、筋肉の緊張をほぐす効果があります。
疾患の治療
歯ぎしりや食いしばりは、他の健康問題が原因である場合もあります。
不正咬合、睡眠時無呼吸症候群、顎関節症、鼻疾患などの疾患がこれらの症状を引き起こすことがあります。
これらの疾患を治療することで、歯ぎしりや食いしばりを解消できる可能性があります。
歯科医師や医師と相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
Q&Aよくある質問
-
歯ぎしりや食いしばりはありますが、特に痛みなどはありません。歯科医院にかかる必要がありますか。
-
歯ぎしり、食いしばりが続くと、歯の破折、エナメル質の摩耗、詰め物や被せ物の脱離、顎関節症、歯周病の悪化などが起こる可能性があります。
早めに歯科医院にかかることをおすすめします。
-
ナイトガードと矯正治療、どちらが効果的ですか。
-
マウスピースは即効性があり、装着したその日から歯の摩耗を防ぐことができます。
矯正治療は不正咬合を根本的に改善するため、長期的な効果が期待できます。
-
ストレスが歯ぎしりの原因の1つとされていますが、具体的にどのようなストレス対策が効果的ですか。
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十分な睡眠、適度な運動などが効果的なストレス対策です。
難しい場合は仕事の合間に深呼吸をしたり、軽くストレッチをしたりすることから始めると良いでしょう。
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子どもの歯ぎしりや食いしばりにもマウスピースは使用できますか。
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子ども用のマウスピース(ナイトガード)を作ることもできますが、子どもは歯の交換期に一時的に歯ぎしり、食いしばりをすることがあります。
-
寝ている間の歯ぎしりを防ぐために、どのような枕や寝具を選ぶべきですか。
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頭や首のサポートがしっかりしている枕を選び、リラックスして寝られる寝具を使用することが推奨されます。
体圧分散のマットレスなども体に合っていれば効果的なこともあります。
-
歯ぎしりや食いしばりが原因で詰め物や被せ物が外れた場合、どのように対処すればよいですか。
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早めに歯科医院に相談し、適切な修復治療を受けてください。
放置すると痛みにつながるだけでなく、さらに歯ぎしり食いしばりの症状を悪化させてしまう可能性もあります。
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歯ぎしりや食いしばりを放置すると、将来的にどのようなリスクが考えられますか。
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歯の破損や摩耗、脱落、顎関節症、歯周病の悪化、頭痛や肩こりなどが考えられます。
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歯ぎしりや食いしばりが原因で歯がしみる場合、どのように対処すれば良いですか。
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原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。
知覚過敏のような症状であった場合は、歯のエナメル質を保護する治療を行うか、知覚過敏用の歯磨き粉を使用し、刺激を避けることも有効です。
-
歯ぎしりや食いしばりの治療にかかる費用はどのくらいですか。
-
治療によりますが、マウスピースは数千円から数万円、矯正治療は数十万~百万円程度かかる場合があります。
詳細は当院までご相談ください。
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マウスピース治療はどのくらいの期間使用すれば効果が出ますか。
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効果の出方は個人差がありますが、一般的には数週間から数ヶ月間の使用で症状の改善が見られることが多いです。
Doctor's messageドクターメッセージ
些細なことのように見える食いしばりや歯ぎしりですが、歯や顎に想像以上に負担が掛かっています。
歯ぎしりや食いしばりで加わる力は、患者さまの想像以上で、歯がすり減るだけでなく、歯が割れたり歯根が折れたりすることも多くあります。
そのため、食いしばりも歯ぎしりも見過ごさず、治療が必要です。
当院では、ナイトガードやボツリヌス注射など、ライフスタイルに合わせた治療法を多数ご用意しています。
東戸塚エス歯科クリニック院長
北崎 浩一
最適かつ高精度な治療を
みなさまに
エス歯科グループでは、豊富な知識と経験を積んだドクターが
あなたに合った最適かつ高精度な治療を提供いたします。
機能的治療から審美的治療までお口に関するお悩みは何でもご相談ください。
監修者情報
- エス歯科グループ総院長 白井 崇浩 Takahiro Shirai
- 厚生労働省認定歯科医師
厚生労働省認定臨床研修医指導医
ICOI(国際インプラント学会) 指導医
ICOI(国際インプラント学会) 認定医
ICOI(国際インプラント学会)日本エリア支部長
iACD歯科総合研究指導医
iACD歯科総合研究認定医
iACD国際歯科学会日本支部役員日本理事
ノーベルバイオケア公認インストラクター
ノーベルバイオケアインプラントプラチナメンバー
インビザラインブラックダイヤモンドプロバイダー認定医
Jリーグ 横浜FC公認クラブデンティスト
Jリーグ 横浜FC取締役
ベルギー1部リーグシント=トロイデンVVオフィシャルクラブデンティスト
臨床歯科麻酔管理指導医
日本顎顔面美容医療協会認定医
スポーツ歯学協議会スポーツマウスガード認定医
京セラインプラント臨床マイスター
新潟大学医歯学総合病院歯科臨床研修管理委員会研修実施責任者・指導歯科医
新潟大学医歯学総合病院歯科臨床研修管理委員会指導歯科医
一般社団法人日本口腔ケア学会 評議員
ニューヨーク大学Continuing Dental Japan Program指導医
資格 Qualification
ドクターコメント Doctor comment
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